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女たちの「謀叛」


仏典に仕込まれたインドの差別

 



落合誓子 著

 

四六判 270頁
定価18
00円+税

978-4-7592-5312-2
C0015

 

真宗大谷派の坊守として女性の視点から仏教経典の差別を批判。差別の根がヒンドゥー教にあることを示し、浄土三部経と『マヌの法典』を参照しながら、「変成男子」「是栴陀羅」などを論じ、仏陀や親鸞へ返れと呼びかける。

 

●もくじ


はじめに 仏教の原罪
日本で仏教が出合った試練/日本人の考え方の根底にある「仏教」的な価値観 プロローグ スジャータを訪ねて
スジャータはどんな娘だったのか/ブッダガヤの川向こう、セーナ村 一 釈迦の悟りとヒンドゥー社会
「ヒンドゥー」との出会い/「釈迦の悟り」はヒンドゥー社会への挑戦/仏陀釈尊の初めての説法/「そうだ、みんな死ぬのだ」
二 『マヌの法典』
アーリア人の宗教・ヒンドゥー教の聖典/女性に冷酷なヒンドゥーの掟/障がいをその人の罪業の結果と考える/ヒンドゥー教に傷つけられた仏教経典/釈迦はヒンドゥー教を超える原理を提示した
三 浄土三部経を読む
私の「如是我聞」/経典の仕組み
四 王舎城の悲劇
『観無量寿経』の世界/通常語られている「王舎城の悲劇」とは/『観経』「序分」には出てこない物語/親鸞はこの物語を捨てた/善導の『観経疏』「序分義」が出所/「愚かな女の物語」に仕立てられて/ビンバシャラはなぜ仙人を殺したのか/王舎城でほんとうは何が起こっていたのか/王妃イダイケの選択/王妃イダイケの回心/『法華経』はどうなったか/六師外道の時代
五 「是栴陀羅」が問いかけるもの
『観無量寿経』に登場する「是栴陀羅」/「是栴陀羅」は「あなたはセンダラになる」と解釈すべき/「毘陀論経説」はどこまで及ぶか/母を殺すと「センダラになる」/大臣は剣の柄に手をかけて迫っている/ガッコウはバラモンだったのではないか/なぜ父殺しは止められなかったのか/女は母としてしか尊重されない/被差別部落の人々を傷つけてきた「是栴陀羅」
六 大乗仏教の女性観
「変成男子」と女人性/『涅槃経』の女性観/女は女のままで救われていった
七 第三十五願を考える
法蔵菩薩の四十八の願い/阿弥陀如来とは真理のこと/悼む心/『仏説無量寿経』の内容/変成男子の願/梶原敬一による第三十五願の解釈/生きつづけている女への差別/第三十五願は女性解放の願/「女人性」は問題をあいまいにする/親鸞の女性観/『阿弥陀経』の世界/祇園精舎を寄進したスダッタ長者/「給孤独園」の現実/釈迦の方便としての浄土
八 反原発の砦のなかで
「ただ黙って法を聞け」?/国家の仕事は止められない日本/信心を問いかけることに失敗した/「自己とは何ぞや」/すべてを「気の持ちよう」で解決/自分が変わるだけでは解けない問題/東本願寺紛争はまだ終わらない/念仏者として社会の現実とかかわる/後を継ぐ私たちの課題
九 新しい教学への息吹
「謀叛―大逆事件一〇〇年」/国に追随した仏教教団/明治の知性に後れをとる精神主義/清沢満之の信仰/「精神主義教学」の限界/この世は信心ひとつで乗り切れるのか/清沢満之を越えていくこと
エピローグ

補論
「王舎城の悲劇」は、なぜ起きたのか?●伊勢谷 功 真俗二諦について●比後 孝

あとがき

 

●著者略歴

落合誓子

1946年、石川県生まれ。京都女子大学短期大学部国語科卒業。ルポルタージュライター・作家、真宗大谷派乗光寺坊守。著書に『貴族の死滅する日―東本願寺十年戦争の真相』(晩聲社、1979年)『女たちの山―シシャパンマに挑んだ女子隊9人の決算』(山と渓谷社、1987年)『コウちゃんの保育園―いま、保育園はどうなっているのか?』(JICC出版局・現宝島社、1982年)『男と女の昔ばなし』(JICC出版局、1981年)。編著に『原発がやってくる町―『トリビューン能登』より』(すずさわ書店、1992年)、共著に『親鸞は生きている』(現代評論社、1980年)。小説に『バッド・ドリーム―村長候補はイヌ!? 色恋村選挙戦狂騒曲」(自然食通信社、2009年)がある。

 


 

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